ある整体師のつぶやき

ある整体師が日々の出来事をつぶやく

「気」は心ではない

「気」は見えません。触れません。ただ感じるだけです。五官で感じるわけではありません。山の中でも水があれば水の気を感じます。火があれば火気を感じます。

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 見合いをした人がおりました。平素と同じ感じです。決まらなかったそうです。同じ日、また見合いをした人に会いました。活き活きと何となく華やかな感じで、平素のその人のようではありません。あとで婚約したそうです。会った人は皆、華やかだとか色気が出ていたとか、同じような印象を語りました。気は誰にも感じます。

 しかし、五官で感じたのではないので、誰も確定的なことはいえません。なんとなく気になったとか、あとでフッと気づいたとか、そんな気がしたとかいうだけです。気とはそういうもので、見え、触れ、味わい得るものではありません。

 

「整体入門」 野口晴哉著より